正論だけでは人は動かない
私は正しいことを社員に突き付け続け、しまいにはあるベテラン社員に暴言を吐かれ奈落の底に突き落とされたのは最初に書いた通りです。
結論から言うと、人は正論を突きつけるだけでは行動を変えません
人は感情で判断します。
この人の言う事だったら考えてみよう→正しい OR 正しくない→やる OR やらない というような回路になります。
ですがいくら正しいことを言っても この人の言うことなんか聞く価値もない、俺のことはほっといてくれ、うるっせーな!んな事わかってるよ などと思われてしまう人であったら耳で聞こえていても心に響いていないんです。
そしてなかなか改善がされないのでしまいには感情的になってもっと強く言ってしまい、ますます従業員との心が離れて行ってしまう。そういうスパイラルに陥ってしまいます。
そこでなぜ人間は論理や正論だけでは動かせないかというと、脳のメカニズムにあるそうです。
生物学的なことなのであまり詳しくはわかりませんが、脳の前頭葉というところで様々な判断が無意識にされているそうです。
すなわち感情的に嫌な人の言うことは 良くて嫌々している 最悪の場合やらなくて良いことと判断されれば何も変わっていないということになります。
前者はまだ良いですが後者は自分の判断で結論を出しているので結果は良い方向に向かいません。それが善悪の判断がつかない新入社員ならなおさらです。
そこで何が重要かというと、
その人の事を常日頃見ているか
ということです。
人間は本能的に自分を守ろうとする防衛反応から、人の悪いこと、欠点ばかりに目を向けてしまいます。
しかし人間は千差万別、十人十色というように生きてきた過程も環境も何もかも違います。
自分が歩んできた人生とは全く違うのです。
人の持つ価値観は全員違うんです。
ですのでその人の強みと弱みをじっくりと観察する努力をしなくてはいけません。
欠点ばかりを指摘されていてはモチベーションも上がりませんし、最悪その仕事を辞めてしまうという結果になりかねません。
どんな人でも人は必ず良いところがあります。
それにまず気づき承認をしてあげた上で指摘をすることは問題ありません。
しかしそれをわからず、普段から見てくれていないと思う人から指摘をされても心に響かないんです。
よって改善がされないんです。
指摘をする前にまずコミュニケーションをはかりその人がどういう人なのか自分の中で分析をして、強みと弱みを理解し指導者であるあなたが変わらなければいけないんです。
それを繰り返していくうちに、いつの日かあなたのいうことを聞くようになっていると思います。
中には あなたのために仕事をします
という人も出てくると思いますよ。